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平成7年1月16日の阪神・淡路大震災を契機にして公共建築の耐震改修がすすんだが、単なる構造上の問題と捉えられ、建築計画を考慮した包括的な提案は皆無であった。
休泊小学校は、標準的ハモニカ型の校舎で昭和49年に建設されたが、3次耐震診断の結果、校舎長手方向(東西)に構造耐力が不足していた。従来工法では、校舎長手にXやV字型の鉄骨材を入れるなどして耐震補強していたが、増築が不可能、外部バルコニーへの移動や窓の開閉ができないなど、肝心の学校機能が大きく制限され、改修後の教育環境は著しく悪化した。「木を見て森を見ず」である。
そこで、校舎を長手両側からサンドイッチして耐震補強する「アタッチドフレーム工法」を考案して、従来工法の弱点を克服した。この工法により、職員室と特別活動教室を校舎短手方向へ増築し、職員室の屋根をテラスに転用するなどして、育ち盛りの学童のアクティビティーを喚起した。
一般教室では廊下との間仕切り壁を取り払い、廊下をワークルームに利用したり、教室を拡大してチームティーチングができるようにした。また、教室とテラス間の腰壁を取り払い、廊下-教室-テラスを連続空間にして、ゆとりある教室にした。
休泊小学校では「アタッチドフレーム工法」の自由な計画特性を利用して、新築と見まがう教育環境に蘇生したばかりでなく、教育プログラムへの提言も視野に入れて設計に望んだ。耐震改修はこれら複合的課題への提言を通してのみ、社会的価値を獲得できるのではないだろうか。
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