石神井台の家

 

 

所在地

東京都練馬区

 

 

構  造

木造 平屋建て

 

 

床面積

107.31u

 

 

竣  工

2007年

 

 

掲載誌

  日経アーキテクチュア No.861

  INAX eショールーム Vol.10

  ・住まいの環境デザイン・アワード

  2008作品集

  旭硝子 ハローアーキテクト

 

 

受賞暦

住まいの環境デザイン・アワード

  2008住空間デザイン優秀賞 

 

 

 

 築後10年で床面積20坪のハウスメーカー製旧母屋の外周に、コ字型10坪の新下屋を増築したリノベーション計画。施主夫妻は海外生活が長く、両親は同居を待ちわびていた。

 既存建物のメリットを生かすべく既存耐震壁をそのまま利用して、個室など「目的空間」を母屋に集約し、広間や廊下などの「あいまい空間」は下屋に配置して囲んだことから、全体構成は母屋が黄身、下屋が白身の卵型プランとなった。

 母屋の低い既存天井は取り払い、木造小屋組みを露出して鉛直方向のボリューム感を獲得して広々とした印象のインテリアにした。屋根からの輻射熱対策は、屋根に通気層をサンドイッチして2重構造にし、屋根熱を外部に自然排熱して暑さ寒さから室内環境を守っている。

 下屋は梁間4.5mスパンにラメラ格子梁を45度振って架け渡し、母屋と反対に水平性を強調しながら、コ字型平面の指向性を消去している。母屋と下屋の接点である床には300ミリのレベル差に広い階段を設置し、それぞれフローリングとタイルで仕上げて、鉛直から水平方向への空間の切り替えと抑揚を演出している。

ラメラ梁

 短い部材で長いスパンを架け渡すことのできる架構形式で、T型部材により構成され、構造材即意匠材として表現することができるユニークなもの。

 古くはラメレン-ダッハという名称でドイツ周辺で用いられており、13世紀のイギリスには「木材が短すぎるときの家や塔の作り方」としてスケッチが残る。

 ラメラ梁は2本の部材を組合わせたT型の静定基本型を1単位として、ピンジョイントで格子状に接合して構成する単純梁であるが、梁両端に伝わる力はせん断力(ずれ落ちようとする力)のみであることから、スパンの小さいこの住宅では簡単な接合方法(腰掛継ぎ等)を仕口とした。

 ラメラ梁は単純梁の組み合わせで2方向版が構成でき、応力に応じて各々単一の断面材ができるので、かなり応用と経済性が期待できる。知りうる限り、ラメラ梁の使用例は大阪万国博覧会の「チェコスロバキア館」に続く日本で2番目の例であろう。

改修前


 

 

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